相続と不動産登記(名義変更)

  財産所有者の死亡という法律事実により、その財産は相続人に承継されます。これを相続が開始すると言います。相続人は故人と一定の身分関係(配偶者・子・兄妹など)にある人です。不動産も当然財産なので所有者から相続人に承継されますが、役所への死亡届とは別に法務局に対して登記(名義変更)手続を行う必要があります。

なぜ相続登記(名義変更)が必要か

故人名義のままでは、不動産の売却等ができない。

⇒不動産の相続登記(名義変更)を経ないと、売却や贈与といった処分や、担保にして借入れる等の利用ができません。売却して代金を相続人で分割する場合でも手続は必要です。

放置しておくと相続関係が複雑になる。

⇒放置しておくと、相続人に更に相続が起こって相続人が増えたり、連絡が取れない人が出てくる等して遺産分割が困難になり、時間・費用・労力が著しく増えてしまいます。相続手続は、何十年も前の相続であっても遡って手続をする必要があり、昔の事だからと省略することはできません。

事例1

 相続登記を放置しておいた為に、いざ売却等の必要が生じて手続に入ったら、数次相続(相続人に相続が発生すること。)の事実が判明し、調査費用が増えたあげく、多数の相続人に遺産分割協議書に署名押印して貰うのに苦労した。

事例2

 相続登記を放置しておいた為に、数次相続と行方不明者の事実が判明し、事例1の手間に加え、行方不明者の為に財産管理人の手続を行い、かなりの費用と時間を使うことになり、あの時に手続をしておけば良かったと後悔した。

相続(登記)手続の流れ

相続開始
死亡届や葬式など

相談・依頼

相続人・遺産を調査(戸籍等の関係資料の収集)
および関係書類の作成。

相続人全員による遺産分割協議(書類に署名押印)

相続関係書類を基に、法務局に登記申請。

登記完了。権利証・相続関係書類の引渡し。
(預貯金等の手続ほか相続税の申告手続)

★相続人の調査、関係書類の作成、法務局の対応、その他相続に関する手続は当事務所が行います。※相続税の申告手続代理の業務は法律により司法書士が行うことはできません。

相続人の範囲と順位

相続人の範囲図

故人(被相続人)から見て
 第1順位  配偶者と子(A・B)が相続人。
 第2順位  子がいないとき、配偶者と父母が相続人。
 第3順位  子、父母がいない時、配偶者と妹のみが相続人。

※子の子(孫)は、その親である子が故人(被相続人)より先に亡くなっている場合に限り、相続人に代わって相続人になります(代襲相続)。

遺産の対象となる財産

 現金・預貯金・不動産・動産・有価証券(株や国債、社債など)・電話加入権・家財道具など。死亡による給付金(保険金・死亡退職金など)も対象になる場合があります。負債(借金・葬式費用など)は、遺産から差し引くことができます。

相続に関する税金

相続税

 相続税は、一定額(基礎控除額)以上の財産を相続しない場合は、課税されません。負債や葬式費用を差し引いた遺産総額が基礎控除額以下であれば問題ありません。

  ※詳しくはこちら [国税庁HP(外部リンク)]

  税法の改正により、以下の基礎控除額が大きく変更されました。

   ●平成26年12月31日以前に亡くなった場合
    基礎控除額=5,000万円+(1,000万円×相続人の人数)
   ●平成27年1月1日以降に亡くなった場合

    基礎控除額=3,000万円+(600万円×相続人の人数)

 相続税の課税対象の場合、相続開始から10か月以内に税務署に申告する必要があります。申告手続の代行は税理士の業務範囲になります。当事務所にて紹介することもできます。

登録免許税
 不動産の名義変更(登記)の際に必要な税金です。不動産の固定資産税等の評価額を基準にして税額を算定します。これは相続税の有無に関係なく登記(名義変更)に掛かる税金です。

 ※詳しくはこちら [費用/手数料(内部リンク)]

遺産分割協議とは

 故人の遺言(書)がない場合に必要な手続です。遺産分割をする前の遺産は、その1つ1つ全てが相続人全員の共有の状態です。通常は個々の遺産全部について全員で共有するということはありませんから、遺産分割協議をしていわゆる”遺産分け”をします。具体的には遺産分割協議書を作成して、A土地は相続人Xが、B土地は相続人Yが相続する旨を相続人全員で合意して署名押印(実印)します。遺産分割協議の難点は相続人全員の合意が必要であることです。もし合意に応じない相続人や協議に参加しない(できない)相続人がいて合意できないと成立しません。このような場合、裁判所における調停や裁判等の手続を利用して成立させていくことになります。

 いわゆる相続で揉めるとは、遺産分割協議が合意できない状態のことです。なお遺言書の作成や生前の贈与により、遺産分割協議をしなくて済むようにできます。

◆よくある遺産分割事例

 ・遺産を特定の相続人が相続する。他の相続人は放棄する。

 ・遺産を特定の相続人が相続する。他の相続人は金銭代償を受ける。

 ・個々の遺産を各相続人が相続する。相続分が不均衡でも受け入れる。

 ・遺産を売却して、その代金を相続人で分ける。

相続放棄の方法

相続放棄には2つの方法があります。

◆家庭裁判所の関与する放棄
 一切の負担を承継しない完全な相続放棄です。そもそも相続人で無かったことになり、相続関係から完全に離脱します。相続開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に書類を提出して手続をする必要があります。 ※裁判所の手続きについて [裁判関係事務(内部リンク)]

◆遺産分割協議による放棄(裁判所の関与なし)
 預貯金や不動産などのプラスの遺産を承継しないだけで、負債等のマイナスの遺産は承継します。したがって一切の負債を承継したくない場合は、上記の家庭裁判所の関与する放棄をする必要があります。この放棄は、相続関係は無くならず遺産分割協議で放棄するだけなので、負債等がない場合は問題ありません。遺産を相続しない内容の遺産分割協議書に署名押印する行為は、これにあたります。

遺言による相続(又は遺贈)

 遺言書の内容に従って遺産を承継することになります。遺言書に記載されていない遺産については遺産分割協議を行うことになります。遺言書の記載内容が相続分の指定である場合は遺産分割協議が必要です。

  ※遺言の効力が生じた後の手続き [遺言と登記(内部リンク)]

相続(遺産分割)手続で起こる問題

◆相続人の中に未成年者がいる場合
 親権者と未成年者が共に相続人である場合は、その親権者は未成年者を代理することはできません。裁判所の手続きで特別代理人(相続人以外の親族がなることが多い)を選任する必要があります。

◆相続人の中に判断能力が不十分な方がいる場合
 判断能力の状況にもよりますが、裁判所が判断能力に応じて選任する成年後見人等の代理人によって、相続手続を進める必要があります。

◆相続人の中に行方不明(不在)の方がいる場合
 行方不明者(不在者)の為に、不在者財産管理人という裁判所が選任する代理人によって相続手続を進めていく必要があります。

◆遺産分割協議が合意できない場合
 相続人で合意できない場合は、裁判所に遺産分割調停を申立て、裁判所の調停委員を交えて遺産分割協議をまとめていくことになります。それでも合意できない場合は裁判になります。

 以上に該当する場合は、裁判所の関与する手続が必要となります。当事務所でも対応できますので、ご相談ください。 ※裁判所の手続きについて [裁判関係事務(内部リンク)] 

当事務所の相続業務について

 当事務所の相続に関する業務は、不動産登記(名義変更)だけではなく、付随する以下のことも行っています。

 1.相続に関する書類(遺産分割協議書など)の作成。

 2.戸籍謄本等を集めることによる相続人範囲の調査。

 3.家庭裁判所の手続が必要な場合の必要書類の作成。

 4.相続税の有無について簡単なアドバイス。※詳細な判定は不可。

 5.不動産以外の遺産承継の手続支援。

依頼すると得すること

◆時間と手間

1.相続人調査が資格者の職権により迅速かつ確実にできます。調査は主に戸籍謄本を集めることですが、特に故人の戸籍謄本は出生時の戸籍謄本から死亡時の戸籍謄本まで集める必要があることから、かなりの時間と手間を要します。

2.遺産分割協議書などの書類の作成は専門知識を要します。簡単な内容で済むケースもありますが、高度な知識がないと対応できないケースも結構ありますので、専門家に相談する方が、結果的に時間と手間が省けると思います。

◆費用

1.相続税の申告が不要の場合や、相続人間で争いがない場合は、不動産等の名義変更だけですから司法書士に依頼するだけで手続が全て完了します。手数料も当事務所に支払う分だけで済みます。
2.不動産以外の遺産の名義変更を行う場合にも相続関係書類の提出を求められますが、当事務所の手続の過程で相続関係書類は全て整いますので、別途 取り寄せる必要はありません。何度も取寄せる必要はなく結果的に負担が減ります。

◆アフターケア

1.手続中でも手続後でも不明点や疑問点があれば、いつでも無料で相談に応じます。

  



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