遺言と不動産の登記(名義変更)

 遺言書の内容に不動産の承継(遺贈または相続)の文言がある場合、この内容に従って登記(名義変更)する手続きが必要です。基本的に相続手続きと同様に相続関係書類を集めますが、通常の相続手続きより少なくて済み、内容によっては遺言の当事者だけで登記(名義変更)ができます。

遺言書のポイント

 遺言書を作成する最大のメリットは、自由意思によって死後の遺産承継の方法を定めることができることです。具体的には遺産分割紛争の回避、相続人以外の第三者への遺産承継です。遺言は単独(一人)で行うことができる法律的な意思表示です。遺言書は法律で規定された形式で作成する必要があり、形式に反する遺言は無効になります。遺言書の内容は主に財産(遺産)の承継に関することです。これら以外のことも内容にできますが法律的な拘束力はありません。相続人の意思に委ねられます。
 遺言書を有効に作成するためには十分な意思能力が必要ですから、元気なうちに遺言書を作成しておくことが大切です。

  ※関連: 遺産相続について [遺産相続と登記(内部リンク)]

遺言だから出来ること

◆相続人以外の第三者への遺産承継(遺贈)。
◆相続分の指定(法定相続分の変更)

◆遺産分割方法の指定(個々の遺産について相続人を指定する。推奨)。

   ※遺産分割について [遺産相続と登記(内部リンク)]
◆遺産分割方法の指定を利用した相続人の選定(行方不明者の除外等)。

遺言を薦めたい状況

1.指定した不動産を、指定する相続人に、遺産分割を経ず相続させたい。
2.家族の事情に応じて、相続分や遺産分割方法を指定しておきたい。
3.行方不明等の相続人を除いて遺産を相続できるようにしておきたい。
4.相続人以外の人(内縁の配偶者・相続人以外の親族・生前お世話になった人など)に遺産の全部または一部を譲りたい。
5.相続人となる人がおらず、第三者に遺産を承継させたい。
6.事業資産(株式や事業資産)を後継者に円滑に承継させたい。
※関連:相続時に起こる問題 [遺産相続と登記(内部リンク)]
    遺産分割について [遺産相続と登記(内部リンク)]

主な遺言書の種類

◆自筆による遺言書
 自分で遺言書を作成して保管します。証人も必要なく秘密は守れますが、遺言の形式に不備があったり、第三者が見て解釈困難な内容であったり、発見されなかったりした場合は、遺言の内容が実現できません。遺言書が発見された時には、家庭裁判所に検認(確認)の申立てをする必要があります。
 ★当事務所では、自筆による遺言の欠点を補うために、作成相談や保管方法、遺言執行についても支援します。また検認手続についても対応しています。

◆公正証書による遺言書
 公証役場に出向き、公証人と証人の立会いのもとで遺言書を作成します。費用は掛かりますが、遺言書作成の事実や遺言内容について紛争が起こる可能性は低くなります。 家庭裁判所による遺言書の検認(確認)手続きも必要ありません。
 ★当事務所では、相談から公証役場(外部リンク)への付添い、遺言執行についても支援します。

遺言書に沿って手続を行う(遺言書が発見された)

1.自筆による遺言書の場合は、家庭裁判所の検認(確認)の手続きを経なければいけません。ただし公正証書による遺言書の場合は不要です。
2.遺言書に遺言執行者の指定があれる場合は、指定された遺言執行者が遺言執行をします。指定がない場合は相続人または家庭裁判所が選任した遺言執行者が遺言執行します。

★遺言書に、指定相続人に指定した不動産を相続させる旨が明記されている場合は、遺言執行や遺産分割の手続きを経ずに、指定相続人は単独で相続手続きを行うことができます。

3.個々の遺産の名義変更(不動産・預貯金等)、引渡しを行います。

4.遺言書に記載されていない遺産や、内容が相続分の指定である場合は遺産分割協議を行います。

   ※死因贈与との違い [贈与と登記・死因贈与と遺贈(内部リンク)]

遺言執行者の指定について考える

 遺言内容の実現のために遺言執行者を指定することができます。遺言執行者がないと進められない手続きもあります。遺言執行者の職務は相続人に代わって遺言執行の手続きを行うことです。なお遺言執行者がいる場合、相続人に遺産の管理権はありません。円滑な遺言執行のために遺言執行者を指定することをお薦めします。遺言執行者は指定されても就任を拒否することもできますので、事前に依頼しておくことが大切です。司法書士や弁護士に依頼して遺言執行者になってもらうこともできます。当事務所でも支援します。

遺留分について考える

  相続人以外の第三者に遺産を承継させる場合、遺産を承継できない(減らされる)相続人の為に遺留分という制度があります。これは相続人の為に一定の遺産を保障する制度です。 相続人に不利益な内容の遺言書を作成した場合、後日、相続人の遺留分減殺請求により遺言が完全に実現できない可能性があります。相続人の利益にも配慮したバランスのとれた遺言書を作成することが紛争を避けるポイントです。

遺言書の作成方針を考える

◆ケース1(生前遺産分割型)
 遺言者と推定相続人全員で相談した上で、死後の遺産分割の方法を指定する遺言書を作成する方法です。遺言作成後も遺言の内容を関係当事者が周知しているようにします。 事実上の生前の遺産分割です。この方法は遺産の処分権限を有する遺言者が主体的に意思表示して遺産分割を済ませておくことができます。後日、相続人の意見を聞いて調整することもできます。こうすることで遺言者も安心して老後を過ごすことができますし、相続人も将来の遺産分割協議を心配しなくて済みます。

◆ケース2(主要遺産のみの遺産分割指定型)
 上記が難しい場合、不動産や有価証券(株式)など遺産分割が難しい個別の遺産についてだけ遺言を残しておく方法も考えられます。金銭や預貯金など分割し易いものは、死後に相続人が遺産分割協議を行うことになります。これだけでも紛争は相当回避できます。

◆ケース3(特定不動産の遺産分割指定型)
 "特定不動産を、指定した相続人に相続させる"旨の遺言は、遺産分割協議や遺言執行手続を経ないで、指定された相続人は単独で直ちに相続登記することができ、実務でよく用いられる方法です。

当事務所の取組み

 当事務所では、遺言書に基づく不動産の名義変更(登記)および関連する各種登記の手続、遺言書の作成にあたっての支援および相談、遺言書の検認申立て等の家庭裁判所に提出する書類の作成および相談、その他関連する手続きの相談等を承ります。




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